ハマスの攻撃、イスラエルの応酬続く 死者1200人近くに
パレスチナ自治区のイスラム組織「ハマス」の攻撃とイスラエルの報復による死者は1200人近くにのぼっています。
これは9日早朝のガザの映像です。爆発がおき黒煙があがる様子がとらえられています。
ハマスの大規模攻撃への報復としてイスラエルは、ガザのハマスの拠点などへの空爆を続けています。一方、ハマス側も8日、ガザの北側にある町に100発以上のロケット弾を撃ち込んだとしていて攻撃の応酬が続いています。
今回のハマスによる一連の大規模攻撃でイスラエル側は、これまでに700人以上が死亡し2000人以上が負傷したとしています。ガザの境界付近の砂漠地帯で行われていた音楽祭では多数の若者が犠牲になり260人の遺体が見つかったということです。
また、ハマスは女性や子どもなどを拘束し人質にとっています。イスラエルのメディアは、ハマスと別の武装組織がおよそ130人を人質にとり、なかには軍の高官もいると主張していると伝えています。
今回、外国人も犠牲になっていて、NBCは少なくともアメリカ人4人が死亡したと伝えているほか、タイ人12人、ネパール人10人が死亡したということです。
一方、イスラエルによる報復攻撃でガザでは多くの犠牲者がでています。パレスチナ側の保健当局は、493人が死亡し、2751人がケガをしたとしています。双方の攻撃による死者は、1200人近くにのぼっています。
アメリカ軍は空母「ジェラルド・フォード」や駆逐艦などをイスラエルに近い地中海の東に移動させるとともに戦闘機部隊も増強すると発表しました。
バイデン大統領はイスラエルのネタニヤフ首相と電話会談し、追加の軍事支援を行うと伝えました。弾薬など最初の支援が数日中に到着するとしています。
こうした中、ハマスを支援してきたとされるイランのライシ大統領は8日、「この勝利を祝福すべき」と述べました。周辺国も巻き込んで中東情勢がさらに不安定化する懸念もでています。