ロシア国営テレビの生放送で反戦を訴え、ロシア当局から指名手配されている国営放送の元職員が10日、フランスで記者会見し、改めてプーチン政権を批判しました。

ロシア国営放送の元職員、マリーナ・オフシャンニコワさんは10日、フランスのパリで「国境なき記者団」が主催した記者会見にのぞみました。去年10月にロシアを出国して以降、公の場所に姿を見せるのは初めてです。

会見でオフシャンニコワさんは、改めてプーチン政権を批判し、自らのSNSにも「この政権は完全に解体され、破壊されなければならない。そうしてこそ、ウクライナとロシアに未来がある」などと投稿しました。

オフシャンニコワさんは去年7月、モスクワのクレムリン近くで「プーチンは殺人者」などと批判したことから起訴され、自宅軟禁を言い渡されましたが、10月以降は行方不明となり、ロシア内務省により指名手配されていました。

オフシャンニコワさんの国外脱出を手助けした「国境なき記者団」は、「脱出は警備員が少ない週末に行われ、オフシャンニコワさんの足首に装着されたGPS装置を停止させ、数時間かけて国境を越えた」などと説明しています。