イラン核問題 ついに“合意”最後の協議へ
イランの核開発問題をめぐり、欧米など6か国とイランがついに合意に達した模様だ。間もなく最後の協議が始まるオーストリア・ウィーンから天野英明記者が伝える。
イランの核開発疑惑が発覚してから13年。開発に歯止めをかけるための交渉は重大な節目を迎えた。日本時間14日午後5時半から欧米など6か国とイランの外相が一堂に会しての協議が始まる予定だが、交渉関係筋によると欧米側とイランは「合意に達した」という。詳細は明らかになっていないが、協議終了後に記者会見が行われる予定で、その席で、内容が明らかになるものとみられる。
協議の焦点の一つとなっていたのが、軍事施設への査察をイラン側が認めるかどうかだった。欧米側にとっては、イランが核兵器を開発しているのではという疑惑の解明に向けて譲れない部分だった。対するイランはこれまで強く拒否してきたが、IAEA(=国際原子力機関)の天野事務局長が短い声明を発表した。
「私は先ほど、イランの核計画を明確にするためのイランとIAEA間のロードマップに署名した。過去から現在までの未解決のイランの核計画に関するものだ」-天野事務局長は、合意には軍事施設も含まれるとしており、査察を認めたものとみられる。
この他、イランに科されている経済制裁や武器の輸出禁止が解除されるのかもポイントとなる。それぞれ国内に反対派を抱えるイランとアメリカがどのように譲歩し、ギリギリの妥協点を見いだしたのか、発表の内容に世界の目が注がれている。