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胡錦濤氏の元側近 党籍剥奪、逮捕へ

2015年7月21日 15:47

 中国の胡錦濤前国家主席の側近だった令計画氏が、巨額の収賄などの疑いで共産党の党籍を剥奪され刑事責任を追及されることが決まった。

 処分が決まったのは胡錦濤前国家主席の側近で、全国政治協商会議の副主席だった令計画氏。中国国営の新華社通信によると、20日、共産党指導部の会議で党籍を剥奪し、刑事責任の追及手続きを始めることが決まった。巨額の賄賂を受け取ったほか、重要な機密を違法に入手したり、多くの女性と不適切な関係を持ったりした疑いが持たれている。決定では、「党のイメージに大きな損害を与え、影響は極めて悪質」と指摘。検察当局は、令氏の逮捕を決定した。

 習近平指導部は腐敗撲滅運動を進める中、先月には、江沢民元国家主席に近く最高指導部のメンバーだった周永康氏に無期懲役の判決を言い渡し、今回は胡前主席の側近の刑事責任追及に踏み切った。江沢民氏や胡錦濤氏ら共産党の長老らも交え毎年夏に行われる「北戴河会議」を前に、長老らの影響力を弱め、自らの権力基盤を固めたい狙いもあるものとみられる。