財政再建策の是非を問うギリシャの総選挙は開票がほぼ終わり、チプラス前首相率いる与党が第一党を維持することが確実となった。チプラス氏は改革を続ける決意を示した。

　ギリシャ内務省によると、開票率９５％の段階で、定数３００議席のうち、与党「急進左派連合」が過半数には届かないものの１４５議席を獲得し、第一党を維持することが確実な情勢。野党「新民主主義党」は７５議席だという。

　勝利宣言したチプラス氏は「経済は魔法のようには回復せず、厳しい取り組みが必要だ」と述べ、ＥＵ（＝ヨーロッパ連合）からの支援の条件となっている財政再建策を引き続き進める決意を示した。

　チプラス氏は、従来の方針を一転させてＥＵの求める財政再建策を受け入れたことから国内の反発も招いたが、総選挙では一定の支持を得た形。

　今後、これまで連立を組んでいた保守系の政党と政権づくりを進め議会での過半数を確保する方針で、財政再建の着実な実行が問われることになる。