ASEAN 中国領有権“否定”判決触れず
ASEAN(=東南アジア諸国連合)外相会議の共同声明が、25日発表され、南シナ海問題をめぐって、中国側の主張を否定した仲裁裁判所の判決についての言及は見送られた。
南シナ海問題への一致した対応ができるかどうかが焦点となる中、ASEAN外相らは3日間の協議を経て、ようやく、共同声明にこぎ着けた。中国と経済的なつながりが強いカンボジアなどの反対があったためだ。共同声明では、中国を念頭に、南シナ海での開発に深刻な懸念を表明したものの、今月、仲裁裁判所が出した南シナ海での中国の領有権を否定した判決についての言及は、見送られた。
一方、中国は25日、ASEAN外相らと会議を開き、中国の王毅外相は、仲裁裁判の判決について、各国が立場をとらないことを確認したと述べた。
中国・王毅外相「各国から中国とフィリピンが対話で、解決することを望むとの支持受けた」
26日は、アメリカや日本も加わりASEAN外相との会議が行われる予定で、最終的にASEANとしてどのような立場を示すのかが注目される。