アカデミー賞、イラン人監督も授賞式欠席へ
今年のアカデミー賞・外国語映画賞に作品がノミネートされているイラン人の監督が29日、来月行われる授賞式に欠席する考えを明らかにした。
今年のアカデミー賞では、イラン人のアスガー・ファルハディ監督の作品「セールスマン」が外国語映画賞にノミネートされ、来月26日にアメリカ・ロサンゼルスで発表と授賞式が行われる。
しかし、トランプ大統領がイランを含む7か国からの入国を一時停止する決定を下したことを受け、ファルハディ監督は29日、米有力紙・ニューヨークタイムズに対し、「たとえ私が入国一時停止の対象から除外されたとしても、この決定は受け入れられない」として、来月の授賞式を欠席する考えを明らかにした。
この問題をめぐっては、ノミネート作品に出演しているイラン人女優のタラネ・アリドゥスティさんがすでに授賞式をボイコットすると発表しているほか、アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーも「宗教や国籍を理由にアメリカ入国を禁じられる恐れがあるのは、極めて問題だ」との声明を出している。