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仏大統領選有力候補 フィヨン元首相が訴追

2017年3月15日 6:57

 今年春に行われるフランス大統領選の有力候補であるフィヨン元首相が14日、公金横領などの疑いで訴追された。

 最大野党・共和党の大統領選候補、フィヨン元首相の弁護士は14日、フランスの司法当局がフィヨン氏を公金横領などの疑いで訴追したと明らかにした。フィヨン氏は妻と子どもらを勤務の実態がないにもかかわらず議員秘書として雇用し、秘書給与を不正に受給した疑いが持たれており、地元メディアは、不正受給額は日本円で約1億2000万円に上ると報じている。

 フィヨン氏は14日、司法当局から聴取を受けており、実際に裁判が開かれるかどうかはこれから判断される。しかし、フィヨン氏は容疑を否認していて、大統領選も出馬を取り下げない方針。AFP通信によると大統領選の有力候補が訴追されたまま、出馬するのは初めてだという。

 フィヨン氏は当初、大統領選の最有力候補とされていたが、今年1月末に公金の不正受給の疑惑が発覚。その後は支持率低下が続き、最新の世論調査では極右政党・国民戦線のルペン党首、独立候補のマクロン前経済相に次ぐ3番手となっていて、今回の訴追はさらなる痛手となる。