国連特別報告者“日本の報道の自由に懸念”
スイス・ジュネーブで12日に開かれた国連の人権理事会で、日本の報道の自由について懸念が示された。日本政府は反論している。
報告を行ったのは国連の特別報告者、デイビッド・ケイ氏。ケイ氏は先月まとめた報告書で、テレビ局の放送が政治の介入を受ける恐れがあるとして、テレビ放送に政治的な公平性を求める「放送法第4条」の削除を勧告している。
また、特定秘密保護法についても、安全保障に影響がなく国民の関心があることならば、開示しても処罰されない例外規定を作るよう求めていて、この日も報告書の内容に沿って説明した。
これに対して日本政府は、報告書は正確な理解のないまま書かれていて、放送法を圧力に使ったこともないなどと反論した。
在ジュネーブ日本政府代表部・伊原大使「日本政府として言うべきことはきちんと言ったと思う。日本政府の認識と違いがある」
国連特別報告者、デイビッド・ケイ氏「日本政府と私は法律の規定については同じ理解だが、それが報道の独立性に及ぼす影響については異なる解釈をしている」
日本政府としては、今後も国連の場で協議を行い、理解を求めていく方針。