銃に揺れるアメリカ “武装教師”で対策
アメリカで後を絶たない銃の事件。学校での乱射事件も繰り返される中、子どもたちを守るため、教師が武装する動きが出始めている。
銃に揺れるアメリカで、銃規制の議論が高まっている。17人が死亡したフロリダ州の高校での乱射事件。その事件で使われたライフル銃“AR-15”の価格は平均10万円で、多くの州で簡単に購入できる。
“AR-15”は、弾丸が5cmほどのコンクリートを貫通するほどの威力がある。さらに問題となっているのは、“バンプストック”と呼ばれる装置をつけると、誰でも簡単に連射できる点だ。この装置や銃の使用が法律で認められているアリゾナ州で、実際に射撃、検証した。
「すごい衝撃でしたが、教えてもらった通りやると連射は難しくはなかったです」
バンプストックを装着するだけで1秒間に約10発も連射できるため、乱射事件につながると問題視されている。
トランプ大統領は、「合法な銃を違法な機関銃に変えるすべての装置を禁止する」と強調。しかし、学校での銃規制については、「銃に熟練した教師がいれば、事件が起きてもすぐに解決できる」と述べた。“武装教師”を増やせばいいということだ。
“武装教師”の取り組みを始めているオハイオ州の学校では、銃は校内に保管されている。この高校には7人の“武装教師”を配置。校内のあちこちに40丁の銃が保管されている。“武装教師”のジョン・シュー教育長はこう語る。
「学校で銃を増やすのではなく、減らせという人に言いたい。銃を持った相手に銃なしでどうやって立ち向かうんだ」
銃の恐怖から子どもをどう守るか――相次ぐ事件を受けても、効果的な対策は見えていない。
【the SOCIAL viewより】