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ベネズエラで“クーデター”衝突で1人死亡

2019年5月1日 14:11

政情不安が続く南米のベネズエラで、反体制派の指導者が軍や国民に決起を呼びかけ、政権側と衝突した。これまでに1人が死亡、100人以上がケガをしたという。

ベネズエラでは、独裁を強めるマドゥロ大統領に対し、反体制派のグアイド氏が暫定大統領を名乗って政権打倒を訴えている。

グアイド氏は先月30日、一部の軍人を従えて、軍や国民に行動を起こすよう呼びかけた。

グアイド氏「強権政治の完全な停止が始まった。本日、軍が我々の側に、憲法の側についたことを国民に報告する」

これに対しマドゥロ政権側は、「クーデターの試みだ」として空軍基地周辺でのデモの鎮圧に乗り出し、人権擁護機関によると、これまでに1人が死亡、100人以上がケガをしたという。

マドゥロ大統領はビデオ声明で、「基地は奪われていない。軍の最高司令官らによって絶対的な服従のもとにある」と、依然、政権が軍を掌握していることを強調している。

一方のグアイド氏側は、さらなる決起を呼びかけている。

こうした中、アメリカのポンペオ国務長官はフォックスニュースのインタビューで、マドゥロ大統領が飛行機でキューバに脱出する準備をしていたものの、ロシアがそれをやめさせたと明かした。事実関係は不明だが、マドゥロ大統領が国を統治する意思がないとの情報を流すことで、軍や国民を離反させる狙いがあるとみられる。