日米貿易交渉 来月署名目指すことで合意
フランスを訪れている安倍首相とアメリカのトランプ大統領が2度にわたって会談し、来月下旬に貿易協定への署名を目指すことで合意した。
異例の2度にわたる会談の後、両首脳はトランプ大統領の発案で急遽、会見を開いた。
トランプ大統領「合意は原則的には完成だ。我々は国連総会あたりの時期に協定の署名を行う」
安倍首相「両国にとって間違いなくプラスになる」
トランプ大統領は「原則合意」に達したと表明。日本はアメリカの農産品に対する関税をTPP(=環太平洋経済連携協定)のレベルまで引き下げることになる。また、トランプ大統領が成果として誇ったのは日本が協定とは別枠で約束したトウモロコシの購入。
トランプ大統領「安倍首相は日本を代表し、トウモロコシを買う。とても大きな取引だ。我々の農家から買う」
米中貿易摩擦の激化によりアメリカの農家は苦しい状況に陥っており、トランプ大統領は来年の大統領選に向けた大きなアピール材料を手にした形。
一方、日本側が求めていた輸入車の関税撤廃は継続協議となる方向。ただ、絶対に避けたかった輸入車への関税上乗せは回避できたと受け止めていて、安堵感が広がっている。
茂木経済再生担当相「米側も、このことについては尊重するという姿勢」
貿易交渉では大きなヤマ場を越えた日本政府だが、今後、大統領が安全保障で日本に負担増を求めてくる展開も予想される。