“貿易摩擦激化”懸念広がる…ダウ、大幅安
3日のアメリカ・ニューヨーク株式市場は、中国がアメリカの制裁関税措置をWTO(=世界貿易機関)に提訴すると発表したことで、貿易摩擦の激化に対する懸念が広がり、ダウ平均株価は大きく値を下げて取引を終えている。
3日のニューヨーク株式市場でダウ平均株価は、前の週の終値から285ドル26セント値を下げ、2万6118ドル02セントで取引を終えた。また、ハイテク株が中心のナスダック総合指数も88.72ポイント下げて7874.16で取引を終えている。
前の日の2日がアメリカの祝日で、市場は休場だったため、この日は今週最初の取引日となった。アメリカが中国への制裁関税「第4弾」を発動し、中国政府がWTOに提訴すると発表するなど、週末に米中貿易摩擦をめぐる動きが相次いだことで、市場には貿易摩擦の激化に対する懸念が広がり、取引開始直後から売りが先行した。
さらに、発表された製造業に関する指標が好不況の境目と言われる数値を3年ぶりに下回ったことで、売りに拍車がかかる展開となった。中国と関係の深い銘柄を中心に幅広く売られ、ダウ平均は280ドルあまり値を下げて取引を終えている。
市場関係者は「米中貿易協議の進展がみえない限りは、積極的な買いが入りづらい状況が続くだろう」と話している。