イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ地区で地上部隊が作戦を拡大していると発表しました。イスラム組織「ハマス」はガザ地区内で激しい戦闘が行われたとしています。

エルサレムから中継です。

エルサレムでは休日の朝を迎えていて、街は平穏を保っていますが、ハマスによるロケット弾の報復攻撃への警戒が強まっています。

今回のガザでの地上部隊の作戦拡大についてイスラエル軍は、戦闘機約100機で大規模な空爆を行ったうえで、戦車がガザ地区内に入り、ハマスの地下施設やインフラなど、150の標的を攻撃したとしています。

イスラエル軍は、またハマスが7日に大規模攻撃をしかけた際に、空からの無人機攻撃などを指揮した司令官を殺害したと発表し、一連の作戦の成果を強調しました。ただ、今回の作戦拡大について、イスラエル軍の報道官は「正式な地上侵攻ではない」としています。

一方、ハマス側は、ガザ地区北部の複数の場所で、イスラエル軍との激しい戦闘が行われたと明らかにしました。その上で、「侵略を阻止するための準備は整っている」と述べ、徹底抗戦の構えを示しています。

こうしたなかガザ地区では、通信施設が攻撃を受けた影響で、インターネットや携帯電話が使えなくなっていると現地メディアは報じています。

WHO＝世界保健機関のテドロス事務局長も、ガザ地区内の医療施設側と連絡が取れておらず、こうした状況で患者の退避は不可能だと危機感を強めています。