イスラエル軍地上部隊 ガザ地区で「作戦拡大」 インフラ攻撃で“携帯やネット使えず”
イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザ地区で地上部隊が作戦を拡大していると発表しました。一方、イスラム組織ハマスは徹底抗戦する構えを見せています。
イスラエル軍の報道官は27日夜、ガザ地区での地上部隊の作戦を拡大し、ハマスの地下施設やインフラなどを攻撃していると明らかにしました。ロイター通信などはガザ地区で携帯電話やインターネットなどが使えなくなっていると報じています。
イスラエル軍は26日と27日にガザ地区で限定的な地上作戦を行い、地上侵攻が近いことを示唆していましたが、イスラエル軍の報道官はアメリカABCへのインタビューで「今回の作戦拡大は予想されている正式な地上侵攻ではない」としています。
一方、ハマスの軍事部門は、ガザ北部の複数の場所でイスラエル軍の侵攻に立ち向かい、激しい戦闘が行われたと明らかにしました。そのうえで「侵略を阻止するための準備は整っている」との声明を出し、徹底抗戦する構えを見せています。
アメリカ・ホワイトハウスのカービー戦略広報調整官はイスラエル軍の行動について、「我々アメリカが“越えてはいけない一線”を引くつもりはない」と述べました。ただ人道援助の拡大や人質解放のために「戦闘の一時停止」を支持する考えも示しています。
こうしたなか、国連総会の緊急特別会合では、アラブ諸国などが提出した「人道的な休戦」を求める決議が賛成多数で採択されました。法的拘束力はありませんが、国際社会の意思が示された形です。