中国製品への関税引き上げ見送り 米中協議
アメリカのトランプ大統領と中国の劉鶴副首相が会談し、アメリカが近く予定していた中国製品への関税引き上げを見送るなど、「第1段階の合意に達した」と発表した。
今回の「合意」では、米中対立の根っこの部分は先送りされた模様で、来年の大統領選に向けたアピール色が強い内容といえそうだ。
アメリカ・トランプ大統領「我々は非常に重要な第1段階の合意に至った。両国にとって、すばらしいことになるだろう」
大統領などによると、中国は500億ドルものアメリカの農産品を購入する他、アメリカが問題視していた為替介入の透明性を高めることでも合意、中国を「為替操作国」の認定から外すことも検討するという。
また、アメリカは15日に予定していた中国製品への関税引き上げを見送った。世界経済に影響を与える関税合戦は「一時休戦」となる。
大統領は11月中旬に首脳会談を開き、今回の「第1段階の合意」に署名する意向も示した。
ただ、アメリカが求める、国営企業への補助金の是正などに中国側は応じる構えを見せていないとみられ、最終合意に向けた協議は難航も予想される。