ウクライナ マリウポリに「人道回廊」設置でロシア側と合意
ロシア軍が包囲するウクライナ南東部マリウポリの製鉄所をめぐり、ウクライナ当局は多くの市民が避難する地下施設に対し「地下貫通弾を使っている」と非難しました。
ロシア軍が包囲するマリウポリのアゾフスタリ製鉄所について、ロシア国防省はウクライナ側の部隊が19日の投降期限に応じなかったとした上で、日本時間の20日午後8時から投降するための時間を再び設定すると明らかにしました。
マリウポリ市議会によりますと、製鉄所の地下シェルターには1000人以上の市民が避難していますが、大統領府のポドリャク顧問はロシア軍が地下施設に攻撃ができる「地下貫通弾を投下し続けている」と主張しました。その上で、「子供たちへの殺人行為」だと非難しています。
こうしたなか、ウクライナの副首相は日本時間午後8時からマリウポリに「人道回廊」を設置することでロシア側と合意したと明らかにしました。
ただ、ゼレンスキー大統領はロシア側が市民の避難を妨害していると強く非難しています。
一方、ロシア軍は東部ドンバス地方で攻勢を強め、クラマトルスクでは爆発により少なくとも1人が死亡しました。
一方で、ウクライナ軍は20日、東部の2つの州でこの24時間にロシア側の戦車12両、装甲車28両などを破壊したと発表し、徹底抗戦を強調しています。