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中国でネット大型セール 日本企業続々参戦

2019年11月11日 19:20

11月11日は数字の「1」が並ぶことから、中国では「独身の日」と呼ばれているが、実はネット通販最大の商戦日。今年は売り上げが開始わずか1分半で1500億円を超えるなど、中国の国民的イベントになっていて、日本の企業も続々と参戦している。

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11日に日付が変わり、たった1分半での売り上げが1500億円を突破したのは、中国のネット通販「アリババ」の大型セール。「1」が4つ並ぶ11月11日は「独身の日」と呼ばれていて、毎年恒例のセール日になっている。1秒間での取引数はなんと54.4万回。去年の取引総額は、3兆4000億円以上にものぼる。今や、中国じゅうの老若男女がネット上で爆買いに走る、国民的行事となっている。

実は、今年の「独身の日」では、日本の商品も多く販売されていて、開始1時間の外国企業の国別の取引額は、日本企業が1位。今、日本の企業が続々と、中国の「独身の日」セールに参戦している。

10日、浙江省では、従業員数100名ほどの岐阜県の美容機器メーカーが、社長自らインターネット中継で最後のPRをしていた。

美容機器メーカー・ARTISTIC&CO.近藤英樹社長「(中国国内では)最近、偽物も出回っています。ここで売る商品はすべて私どもが作っている本物でございます」

その場ですぐに、中国語に訳して中継する。そして、日付が11日に変わる瞬間。夜中にもかかわらず、社員総出で注文を受け付ける。そして、開始からわずか1時間で、約3億1000万円の売り上げをたたき出した。

近藤英樹社長「(Q.日本ではこの売り上げは?)絶対ないです。100%ないです。こんな売り上げというのは。美顔器だけだったら、(美容部門の)今年世界のナンバーワンとれると思います」

日本とは比べものにならない、超巨大な市場だという。日本の企業が美容部門の売り上げ世界一に輝くのだろうか。

さらに、中国では、意外な場所で盛り上がりを見せていた。江蘇省の漁村では、とれたての巻き貝を漁師がスマホで撮影。さらに、タコの鍋料理の調理シーンを撮影し始めた。こうした光景は漁村の至るところで行われている。

この小さな町では、漁師など約6000人が、「独身の日」に向けて、自らとった魚介を撮影してPR。ネット通販での販売に力を入れている。