ゴーン被告会見一夜 英仏など…どう伝えた
中東のレバノンに逃亡した日産前会長のカルロス・ゴーン被告。8日夜、記者会見を行い、日本の司法制度を批判するなど、自らの主張を2時間半近くにわたって語った。会見から一夜が明けた現地から中継で伝える。
8日に記者会見を終えたゴーン被告は、車で自宅に入ったものとみられるが、これまでに大きな動きはなく、自宅に待機している報道陣の姿は少なめ。記者会見はゴーン被告がメディアを選別する形で行われ、日本は、ほとんどのメディアが排除された。
2時間半にわたる会見では脱出の詳しい経緯は話されず、自らにかかっている嫌疑を追及される場面も少なかったことから、会見を聞いた記者からは会見の在り方を疑問視する見方や、真実を一番知りたがっている日本メディアの取材を許可すべきだったという声も聞かれた。
会見から一夜明け、イギリスのフィナンシャル・タイムズが「力強く自信に満ちた振る舞いは、かつて日産を救ったときの姿を思い出させた」などと一定の評価を示す一方で、フランス紙フィガロは「ゴーン被告はワンマンショーを楽しんだが、新事実もサプライズもなかった」と報じるなど、厳しい論調も見られた。
現地メディアによると、ゴーン被告は、ICPO(=国際刑事警察機構)の手配を受け、9日にもレバノン検察当局の聴取を受けるという。