米政府「大胆かつ歴史的な一歩」“安保関連3文書”閣議決定を歓迎 中国は反発
安保関連3文書の閣議決定に、中国は反発しています。アメリカ政府は、「歴史的な一歩」だと歓迎する一方、中国政府は、「中国の脅威を騒ぎ立て、軍備拡大の口実にしている」と強く反発しました。
ホワイトハウスのサリバン大統領補佐官は、安保関連3文書について、「自由で開かれたインド太平洋を強化し、防衛するため、大胆かつ歴史的な一歩を踏み出した」と歓迎する声明を出しました。「防衛費を大幅に増やすという日本の目標は、日米同盟を強化し、近代化することにもつながる」としています。
一方、中国外務省は、日本が中国の軍事行動について「これまでにない最大の戦略的な挑戦」などと位置づけた安保関連3文書を批判しました。
中国外務省・汪文斌報道官「日本は事実を顧みず、絶えず中国を中傷している。中国の脅威を騒ぎ立て、自国の軍拡の口実にするたくらみは成功しないだろう」
さらに、「アジア近隣諸国の安全懸念を尊重し、軍事・安全分野での言動を慎むよう促す」と求めました。
また、韓国外務省は、「平和憲法の精神を堅持しつつ、地域の平和と安定に寄与する方向で透明に行われることが望ましい」との見解を明らかにしました。
その上で、特に朝鮮半島を対象にした反撃能力の行使については、「事前に韓国側との緊密な協議と同意が必ず必要だ」との立場を示しました。
さらに、文書に島根県の竹島についての記述が盛り込まれたことについては削除を求め、ソウルの日本大使館の幹部を呼び出し強く抗議しました。