政府“安保関連3文書”閣議決定へ 岸田首相が会見…注目ポイントは?
来年度の「税制改正大綱」のとりまとめを受け、政府は「国家安全保障戦略」など、いわゆる安保関連3文書を16日夕方、閣議決定します。
閣議決定した後、岸田首相は会見を開く予定です。首相周辺は「説明不足という批判もあり、会見をセットした」と話していて、岸田首相が納得いく説明をできるかがポイントとなります。
16日午後、閣議決定される「安保関連3文書」では、日本を攻撃しようとする相手のミサイル発射基地などを破壊する「反撃能力」を保有する必要性を明記しました。「反撃能力」は戦後、政府が一貫して「持たない」と判断してきた能力で、日本の安全保障政策が大きく変わります。
岸田首相「令和9年度の防衛力整備計画対象経費を8.9兆円程度とし、これらを踏まえ、防衛3文書および税制大綱について、本日決定すべく」
会見の注目ポイントは3つです。1つ目は、なぜいま、増税までして防衛力強化が必要か、という点です。党内からも「増税議論が先行し、中身がわからない」という批判が上がっていました。
2つ目は岸田首相の議論の進め方が適切だったかです。閣僚からも「唐突感がある」など異論が出たプロセスに瑕疵(かし)はなかったのか。
3つ目は増税を始める時期です。「2024年以降の適切な時期」としたことに、党内の反対派は「先送り」と捉えています。
岸田首相が「具体的に決める」とした方針との整合性について、どう説明するかが注目されます。