トランプ氏、新型コロナ意図的に過小評価か
アメリカのトランプ大統領が、新型コロナウイルスについて、「大げさにはしたくない」などとその脅威を意図的に過小評価したことを認めたとする音声を有力紙ワシントンポストが報じました。
トランプ大統領の音声は、調査報道で知られるボブ・ウッドワード記者による電話取材を録音したもので、ことし2月7日の段階では、「強力なインフルエンザより死に至る可能性が高い」とその脅威を強く認識しています。
トランプ大統領「これはとても扱いにくいウイルスだ。強力なインフルエンザよりも死に至る可能性が高い」
また、翌3月19日のものだとする音声では、「大げさにはしたくない」と公の場では、ウイルスの脅威を「意図的に過小評価した」と認めるかのような発言をしています。
トランプ大統領「私は常に大げさにはしたくない。パニックは起こしたくない」
報道が出た後、トランプ大統領は「自信や国としての強さを示したかった」などと釈明しています。
トランプ大統領「人々を怖がらせたくなかった。パニックを起こしたくなかった。自信を示したかったしアメリカの強さを示したかった」
一方、大統領選で争う民主党のバイデン氏は、「危険性を認識しながら行動しなかったことで国民の命を犠牲にした」と強く非難しました。
バイデン氏「トランプ大統領は脅威を知りながら意図的に国民にうそをついた。生死がかかっている中での裏切りだ」
また、大統領がもっと早く行動していれば「数万人の命が救われた」と指摘し、「大統領に不適格だ」としています。