中国・王毅外相「国連が国際問題で中心的な役割を」 安保理会合で訴え
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中国の王毅外相は18日の国連安全保障理事会の会合で、「国連が国際問題で中心的な役割を果たすことを支持する」と訴えました。
中国外務省によりますと、王毅外相は18日、ニューヨークで開かれている国連安保理で演説し、「新興国や途上国、いわゆるグローバルサウスの権益を守るべきだ。発展の成果を少数の国家が独占すべきではない」と主張しました。
そのうえで、アメリカ第一主義を掲げるトランプ政権を念頭に「公正で合理的なグローバル統治体制の構築を進める」と強調しました。
また、王毅氏は中東情勢をめぐり「ガザ地区とヨルダン川西岸はパレスチナ人の故郷で、 政治的な取り引きの切り札にするべきではない」と訴えました。
トランプ大統領の「アメリカがガザ地区を所有し、住民は移住させる」などとする発言に、くぎを刺す狙いがあるとみられます。さらに「中国は世界最大の発展途上国だ」と主張したうえで、「中国は国連が国際問題で中心的な役割を果たすことを支持し、貢献していく」と述べ、国連に批判的な姿勢をとるトランプ政権をけん制しました。