「人道回廊」ウクライナ国内ルートのみ承認
ロシアによるウクライナへの侵攻をめぐり、アメリカ国防総省は7日、国境に集結していたロシア軍のほぼ100%がウクライナ国内に投入された、との分析を明らかにしました。
ウクライナ南部のミコライフで撮影された映像には、ロシアからの砲弾がアパートに直撃し、壁は大きく崩れ落ち、足元には破片が散らばっている様子がとらえられていました。
撮影者
「窓やドアも飛んでいってしまった。ガスのにおいもする。火をつけないでください」
アパート内を進むと、ケガをした人も映っています。女性が椅子に座ったまま、頭から血を流していました。この攻撃によるケガ人の数などは分かっていません。
こうしたなか、アメリカ国防総省の高官は7日、ウクライナとの国境に集結していたロシア軍のほぼ100%がウクライナ国内に投入された、との分析を明らかにしました。また、ロシア軍はこれまでにミサイル625発以上を発射したとしています。
一方、ロシア国防省は日本時間午後4時から民間人の安全な避難のための「人道回廊」をキエフなど5つの都市に設置する準備があると発表しました。
しかし、行き先のほとんどがロシア国内になっていて、ウクライナ側は、北東部のスムイからポルタバに向かうウクライナ国内のルートのみを承認すると発表しました。戦闘停止の取り決めが守られれば日本時間の午後5時から避難が始まる見通しです。
一方、ウクライナ側はロシアに向かう「人道回廊」については「合意していない」と述べています。
ウクライナから近隣諸国に避難した人について、UNHCR=国連難民高等弁務官事務所は170万人を超えたと明らかにしました。ユニセフは、そのうち半数は子どもだとしています。