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ウクライナ・ロシア3回目の停戦協議が終了 大きな進展なし

2022年3月8日 4:42

ロシアとウクライナの停戦に向けた3回目の協議が7日、ベラルーシで行われましたが、事態の打開に向けた大きな進展は見られませんでした。

3回目の協議はおよそ3時間行われましたが、停戦に向けた双方の溝は依然として深く、大きな進展はありませんでした。

一方、前回の協議で合意した民間人の安全な避難のための「人道回廊」をめぐっては、これまで一時的な停戦が守られず実現していませんでしたが、ウクライナの代表団によりますと、今回の協議で避難経路などについて「わずかな進展」があったということです。

ロシア国防省が7日に一方的に発表した人道回廊は、行き先のほとんどがロシア国内となっていることから、ウクライナ側は「容認できない」と拒否していましたが、ロシア軍に包囲され食料や医薬品が不足している南東部のマリウポリからは、一部の住民がロシア側に避難しました。

ウクライナからの避難者「(マリウポリでは)何もできない。通信も電気もガスもない」

しかし、攻撃が続く地域からの住民の退避は進んでおらず、首都キエフ近郊では7日もウクライナ軍の兵士に付き添われながら避難する子どもたちの姿が見られました。

一方、アメリカ国防総省の高官は、7日、ウクライナとの国境に集結していたロシア軍部隊は、ほぼ100%ウクライナ国内に投入されたとの分析を明らかにしました。また、ロシア軍は、これまでにミサイル625発以上を発射したとしています。

さらに、アメリカ軍兵士500人がヨーロッパに追加派遣されるということですが、ウクライナには派遣しないとのバイデン大統領の方針に変更はないと強調しています。

こうした中、トルコの仲介でウクライナのクレバ外相とロシアのラブロフ外相の会談が、10日にトルコ南部のアンタルヤで行われることになりました。実現すれば、ロシアによる軍事侵攻が始まって以降、初めて両国の外交トップが顔を合わせることになります。