ロシア 冬の風物詩「寒中水泳」に挑戦!
ロシアで冬の風物詩となっている「寒中水泳」。先月には、プーチン大統領も自ら全身を冷たい水中に沈めました。
モスクワ支局の小林忠彦記者が、氷点下12度のモスクワ川の上か
ら“体を張って”お伝えします。
私は今、モスクワの中心部から車で30分ほどのモスクワ川の上に立っています。川は全て凍っています。先週は氷点下5度くらいでしたが、週末から巨大寒波がやってきて、急に冷え込みました。どれくらいの寒さかといいますと、濡らしたジーンズを先ほど設置したところ、まるで立っているかのような形で凍ってしまいました。ただ今の気温は、氷点下12度です。
さて、なぜきょう、私がここにいるかと申しますと、モスクワの特派員が避けて通れない、恒例の「寒中水泳」です。
ロシアの人々がなぜ寒中水泳をするのか? ロシアで寒中水泳は「健康法」の1つとされていて、免疫力を高める効果があると伝えられています。
また、真冬に川の水に入る別の理由もあります。ロシアでは、多くの人がロシア正教を信仰していて、毎年1月に川などで「主の洗礼祭」という儀式で沐浴を行います。
先月、プーチン大統領も自ら全身を頭まで3回沈めました。きっと「今年中にコロナウイルスに打ち勝ちますように…」と祈ったのではないでしょうか。
一方で、今年の洗礼祭は先月19日でしたが、モスクワ市は全ての会場で沐浴を中止しました。毎年、沐浴をして救急車で運ばれる人もいるため、医療機関などが新型コロナウイルスに対応するための措置とみられています。
今、日本も緊急事態宣言が各地で延長されるなど、いろいろなことを我慢されていることと思います。私もきょうは、日本に元気を届けようと、コロナに打ち勝つことを願って、ちょっと不安ですが、寒中水泳をやります!
まずは準備体操です。こうして体を雪に付けて寒さに慣らしてから、水の中に入ります。凍った川の氷をくりぬき、水中に入れるようになっています。
…皆さん、元気は届きましたでしょうか。
日本の皆さまもコロナで大変つらい毎日が続いていますが、皆で一緒に頑張れば、コロナにも必ず打ち勝つことができるはずです。一緒に頑張りましょう!
モスクワからお伝えしました。