医療ひっ迫のブラジル 大統領の誕生日に…
420万人以上が感染したフランスでは20日、パリなどで3度目の外出制限が始まっています。一方、ブラジルでは多くの人がマスクをつけずに大統領の誕生日を祝いました。海外での新型コロナウイルスをめぐる最新の動きです。
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■仏・パリなどで3度目の外出制限始まる
420万人以上が感染したフランス。パリなどで20日、3度目となる外出制限が始まりました。今回は、生活必需品を扱う店に加え、書店や美容院も営業を許可しています。
一方、外出には証明書が必要で、移動も自宅から10キロまでに制限されています。フランスの新規感染者数は3万人前後と増加傾向。外出制限は20日から4週間行われます。
■ロンドンではデモ…警察と衝突も
430万人以上が感染したイギリス。ロンドンで20日、外出などの規制に抗議して、数千人がデモを行いました。マスクをつけず、距離も取っていません。イギリスでは現在、感染対策のため、デモなどの集会は禁止。ロイター通信によりますと、一部が警察と衝突し、数人が拘束されたということです。
■多くの人がマスクをつけず…大統領の誕生日を祝う
約1200万人が感染し、世界2番目となっているブラジル。21日、マスクをつけない大勢の人々があるお祝いをしていました。
ブラジルの人「ボルソナロ大統領の誕生日を祝っている。キリストに次ぐアイドルだ」
新型ウイルスを軽視する発言を繰り返してきたボルソナロ大統領。66歳の誕生日に支持者と交流しました。バースデーケーキも用意。水路で手を洗った大統領はケーキを手で持ち、支持者に直接、渡す場面もありました。
ブラジル・ボルソナロ大統領「国民のためなら何でもやります」
こうした中、ブラジルの新規感染者数は19日、9万人を超え、過去最多を更新。AP通信によりますと、リオデジャネイロ市は20日、人気のビーチを再び閉鎖しました。医療体制がひっ迫しているということです。
■台湾でアストラゼネカ製ワクチンの接種始まる
これまでの感染者は77人と抑え込みに成功している台湾。22日朝から57か所の病院でワクチンの接種が始まりました。医療従事者らを優先に、アストラゼネカのワクチンが接種されますが、接種を希望する医療従事者は約3割にとどまっています。
アストラゼネカのワクチンを巡っては、接種後に血栓ができる症例が報告されましたが、WHO(=世界保健機関)は接種で血栓ができる確率は増加しないとしています。
台湾政府は、ワクチンの安全性をアピールし、積極的な接種を呼びかけています。
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世界では1億2300万人以上が感染。死者は270万人を超えています。