上海で「デジタル人民元」試験的に運用
中国・上海で中央銀行が発行する電子通貨「デジタル人民元」の運用が試験的に行われています。
記者「中国の紙幣には毛沢東がデザインされていますが、私のスマホの中にも同じデザインのデジタル人民元が入っています。これで買い物をすることができるんです」
中国政府が実用化を目指すデジタル人民元は、現在、希望者にのみ期間限定で発行され、上海の一部のデパートなどで使われています。
一般的な電子マネーと同じように、スマートフォンにデジタル人民元のQRコードを表示し、専用の機械で読み取ることで支払いができます。
中国でも民間企業の電子決済は広く普及していますが、デジタル人民元は、政府が中央銀行を通じて決済に直接関与するのが特徴です。
国営メディアは、通貨の発行や流通のコストを削減し、違法行為の監視にも役立つと伝えています。
中国政府としては、人民元をデジタル化して利便性を高めることで、途上国などに普及させ、人民元をドルに対抗する国際通貨に育てる狙いもあるとみられます。