イスラエル軍、ガザ地区への「地上侵攻」いつ…緊張高まる 米国務長官は16日にイスラエルと再協議へ
イスラエル軍が、パレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻にいつ踏みきるのか。改めて設定された住民退避の期限はすでに経過していて、緊張が高まっています。
ガザへの爆撃が続く中、イスラエル軍の報道官が15日に会見し、ガザ住民の南部への退避を継続させるためとして、日本時間の15日午後7時まで、退避ルートへの攻撃は行わないと述べました。イスラエル軍は、ガザ侵攻にあたって陸、海、空から広範にわたる攻撃を行うとしていて、15日、新たに艦艇で海から攻撃する映像を公開しました。
地上侵攻をともなう大規模攻撃にいつ踏みきるのか、緊迫した状況が続いています。
ガザでは、イスラエル軍の空爆による死者が増え続け、保健省はこれまでの死者が2450人にのぼり、ユニセフは子ども447人が死亡したとしています。また、パレスチナを支援する国連機関は、ガザの住民は、人道上危機的な状況に陥り、200万人が水不足に直面していると強く警告しています。
一方、レバノン南部からイスラエル領内へのロケット弾による攻撃で、1人が死亡しました。イスラエル軍は、レバノン国境から4キロ以内を一般人の立ち入り禁止区域とするとともに、作戦の一環として、この地域とガザ南部でGPSサービスを意図的に妨害していると明らかにしました。イスラム教シーア派組織ヒズボラが参戦することへの警戒も高まっています。
こうした中、ロイター通信によりますと、アメリカ国務省はブリンケン国務長官が訪問先のエジプトから16日に再びイスラエルへ戻り、イスラエルの指導者とさらに協議すると明らかにしました。ぎりぎりの外交交渉も模索されています。