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バイデン大統領、発言のトーン変化 イスラエル支持の米政府の対応は…

2023年10月15日 18:43

イスラエル軍は14日、「広範な攻撃計画を準備している」と明らかにしました。パレスチナ自治区ガザ地区への地上侵攻にいつ踏み切るのか、現地の緊張は高まっています。イスラエルを支持するアメリカ政府の対応について、ワシントンから中継です。

アメリカとしてはガザ侵攻を容認する構えですが、ここにきてバイデン大統領は発言のトーンを変えてきています。イスラエル支持一辺倒ではなく「パレスチナ人の多くが、ハマスとは関係がない」「人道危機への対応が優先事項だ」と強調しています。

ワシントンの外交筋は「あくまで報復する相手はハマスだと強調することで、反イスラエル感情やアメリカへの批判が高まらないようにしている」と話しています。

さらに、イスラエルに対し、人道上の配慮や国際法の遵守を求め、民間人の被害を抑えるために、人道回廊の設置に向けて周辺国と協議を続けています。

――アメリカとしては、地上侵攻のその先の道筋をどう描いているのでしょうか?

まずは、イランや「ヒズボラ」など他の勢力が戦闘に参入することを防ぐことに全力を挙げています。そのため、バイデン政権は2隻目の空母を派遣したほか、ブリンケン国務長官が中国の王毅外相と電話会談し、イランが介入しないよう、関係が深い中国に対応を求めるなど、必死の外交交渉を続けています。

しかし、地上侵攻でパレスチナ人の犠牲者が増えれば、アラブ諸国の反発を招き、地域が不安定化する恐れがあります。

今後の中東のパワーバランスやアメリカの安全保障戦略に影響を与える可能性があり、重大な局面を迎えているといえます。