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「占領されている全ての地域を奪還したい」26歳・日本人義勇兵 ウクライナ「反転攻勢」で東部の前線へ 激戦地の塹壕戦も経験

2023年6月8日 20:05

ウクライナ南部で起きたダムの決壊は、ロシア軍がウクライナの大規模な反転攻勢を妨害するために行ったとする見方も出ています。今後の戦況を左右する反転攻勢。その戦いに加わるという日本人義勇兵が、NNNの取材に応えました。

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ウクライナ南部のヘルソン州。決壊したダムの周辺では、いまだ多くの家が水の中にありました。ヘルソン州の知事によると、8日朝の時点で水の高さは平均6メートル近くあり、州の約600平方キロメートルが水没しているということです。

ウクライナとロシアであわせて4000人以上が避難する中、ゼレンスキー大統領は、ロシア側が住民らを助けず、“意図的に”被害を拡大しようとしていると批判しました。

ゼレンスキー大統領(大統領SNSより)
「ヘルソン地方の占領地の状況は、まさに壊滅的です。占領軍は、このような残酷な状況の中で、人々を見捨てたのです」

そして、赤十字国際委員会などの国際機関に対して、直ちに救助活動に参加するよう求めました。

一方、ロシア国防省は「6月4日から3日間にわたりウクライナ軍が大規模な攻撃を仕掛けた」と発表、前線での戦闘は激しさを増しています。ウクライナ側の大規模な反転攻勢が始まり、新たな局面に突入した可能性もあります。

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その作戦に義勇兵として投入される予定の日本人男性が、NNNの取材に応じました。

東日本出身の26歳で、義勇兵になるために建設作業員の仕事を辞め、2022年5月にウクライナに来たといいます。

日本人義勇兵
「テレビのニュースで女性や子供が被害にあってるのを見て、守りたいと思って義勇兵になることを決意しました」

戦闘経験が一切ない素人でしたが、“領土防衛隊の外国人部隊”に入隊しました。


日本人義勇兵
「当時、部隊の人数が足りなかったので、トレーニングは少なかった。行く前に何発か試しで撃って、わりと急に前線に配属された」

激戦地となった北東部ハルキウ州のイジュームと東部ドネツク州のリマンで、ロシアとの塹壕戦に参加。約7か月間、“死と隣り合わせの時間”を過ごしました。

日本人義勇兵
「砲弾も毎日降ってくるような状況。仲間がどんどん死んでいくのも見てますし、(ロシア兵も)お互いですよね。死体がその辺に転がってるような状況ですね」

さらに…

日本人義勇兵
「去年の夏場は水分・食料が不足して、1日ビスケット数枚とか、Tシャツをちぎってろ過して川の水を飲んでいた」

ロシアによる侵攻開始直後、ゼレンスキー大統領は外国人義勇兵の募集を世界に呼びかけました。日本政府は、ウクライナ全土に退避勧告を出していて渡航の自粛を要請していますが、男性が知る限り、現在も「10人ほどの日本人義勇兵がいる」といいます。去年11月には、東部での戦闘に参加していた20代の日本人義勇兵が命を落としました。

日本人義勇兵
「同じ日本人が初めて亡くなったということで、自分も死に対する危機感は強まりましたね」

男性は6月下旬以降に、東部の前線に再び投入される予定です。

日本人義勇兵
「今回の反転攻勢でガツンと押せるとこまで押したい。いまロシアに占領されている全ての地域を奪還して(住民が)いままで通りの生活が送れるようになればいいなと思っています」

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