日本政府“中国側発表の石破首相発言内容が事実と異なる”と抗議 中国政府は反論 王毅外相との面会めぐり

石破首相と中国の王毅外相の面会をめぐり、中国側が発表した石破首相の発言内容が事実と異なるとして日本政府が抗議したことを受け、中国政府は24日、「国家間のやりとりにおいて互いの立場を尊重するのは当然だ」と反論しました。
中国の王毅外相は、日中韓外相会談に出席するため日本を訪れ、21日に石破首相を表敬訪問しました。
この面会について、中国外務省はホームページでやりとりを掲載し、王毅外相が「日中共同声明をはじめとする日中間の政治文書を堅持し、歴史問題や台湾問題について政治的な公約を守るべきだ」などと主張し、「石破首相は中国が詳述した立場を尊重すると述べた」と首相の発言を紹介していました。
これに対し、日本政府は「そのような発言を行った事実はなく、遺憾だ」と抗議し、事実と異なる記述を直ちに削除するよう申し入れていました。
ただ、該当の箇所は24日夕方時点でも削除されておらず、中国外務省の報道官は24日の会見で、「国家間のやりとりにおいて互いの立場を尊重するのは当然だ」と反発し、中国側の発表に問題はないとの姿勢を強調しました。その上で、「今回の日中間の重要で有意義な交流こそが、互いを尊重した精神の表れである」との認識を示しました。