米国務長官 「大規模侵攻の準備は全て整えたようだ」
ウクライナ情勢が緊迫する中、アメリカでは、ブリンケン国務長官がさきほど、「大規模侵攻の準備はすべて整ったようだ」と発言するなど、警戒感が強まっています。ワシントンから中継です。
バイデン政権は今回、入手した機密情報を可能な限り発信していて、発言は慎重に見極めていく必要がありますが、きょうは、「侵攻準備は整った」との声が政府高官から相次ぎました。
政権の外交トップ、ブリンケン国務長官は日本時間24日朝、NBCテレビに出演し、「残念ながらロシア軍は、侵攻準備の最終地点にある」「大規模侵攻の準備はすべて整ったようだ」と発言しました。ロシアによる軍事侵攻は局地的ではなく、大規模な可能性がある、との認識を示したものです。
また他の政府高官からも侵攻が「差し迫っている」との発言が相次ぎました。
アメリカ国務省・プライス報道官「侵攻が差し迫っている可能性がある。きょう始まるかもしれないし、明日かもしれない、来週かもしれない」
アメリカ国防総省・カービー報道官「ウクライナに向けたかなりの兵器が配列され 侵攻準備は整った」
国防総省の報道官は、「大規模侵攻となった場合、流血の事態は避けられない」との見通しも示しました。
また、別の国防総省高官は、「80%のロシア軍部隊が戦闘態勢にある」「衛星画像から明らかだ」としています。
一方、バイデン大統領は、きょう一日、ホワイトハウスでの動静が伝えられていません、連日行っていた各国首脳との電話会談など外交交渉を行ったという情報もありません。
NBCテレビは、「経済制裁が、プーチン大統領の大規模侵攻を止めるという望みはほとんどない」との専門家の悲観的な見方を伝えているほか、ワシントンの外交筋は、「制裁の効果は期待できない。バイデン政権は手詰まりだ」と指摘しています。