中国が“批判的”な在日中国人に嫌がらせや脅迫か 国際人権団体が報告
国際人権団体が中国政府に批判的な活動をした日本在住の中国人に対し、中国当局が嫌がらせや脅迫を行っているとする報告を明らかにしました。
国際人権団体「ヒューマン・ライツ・ウォッチ」は、今年6月から8月にかけ、新疆ウイグル自治区や香港などの出身で、現在日本に住む中国人に調査をしました。その結果、中国当局から嫌がらせなどの圧力を受けたという証言があったと明らかにしました。
団体の発表によりますと、嫌がらせを受けた人は中国政府による人権侵害を訴える活動などに参加していて、中国の警察から本人や家族に対し、「日本での活動をやめるよう」圧力をかけてきたということです。
また、新疆ウイグル自治区出身の複数の人が、「当局が中国に住む親族を通じ、政府に批判的な活動をやめるよう指示してきた」などと証言したということです。
団体は「中国当局が日本在住の中国人を黙らせることに何のためらいもない」と指摘したうえで、日本政府に対し「国境を越えた人権弾圧を許容しないと明確に示すべき」としています。
一方の中国外務省は10日の会見で、「中国はいわゆる国境を越えた弾圧活動に関与したことはない。 私たちの行動はすべて法に沿ったものだ」などと反論しています。