日本製鉄のUSスチール買収 仲裁委員会が買収元として適格と認める
日本製鉄によるアメリカの鉄鋼大手USスチールの買収で、USスチールと全米鉄鋼労働組合が争った仲裁をめぐり、仲裁委員会は日本製鉄が買収元として適格と認めました。
日本製鉄のUSスチール買収をめぐっては、買収に反対する全米鉄鋼労働組合が今年1月に「日本製鉄は経営権を継承する資格がない」と申し立て、仲裁委員会による聞き取り調査が行われていました。
USスチールによりますと、仲裁委員会は25日、日本製鉄が買収元として適格と判断しました。買収を目指す日本製鉄にとっては追い風となる可能性があります。
ただ、11月の大統領選挙で買収に反対する労働者の支持を得たいハリス副大統領とトランプ前大統領がそろって反対していて、先行きは不透明です。
仲裁委員会が日本製鉄をUSスチールの買収元として適格と認めたことを受け、日本製鉄は「現在の基本労働協約をはるかに上回る約束を果たすこと、また、従業員やお客様、USスチールの拠点がある地域コミュニティ、そしてアメリカ国内産業の利益のためにUSスチールを支え、成長させることを含め、引き続き、全米鉄鋼労働組合と前向きな協力関係を築くことに注力してまいります」とコメントしました。