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「雇用を守る」日本製鉄、USスチール労働組合へ送った書簡を公開

2024年9月24日 15:35
「雇用を守る」日本製鉄、USスチール労働組合へ送った書簡を公開

日本製鉄によるアメリカの鉄鋼大手USスチールの買収をめぐり、日本製鉄は買収に反対しているUSスチールの労働組合に対して送った書簡を公開しました。「雇用を守る」などと約束する内容となっています。

書簡は日本製鉄の森高弘副会長からUSスチールの労働組合所属の従業員に宛てたもので、買収後も雇用を守ること、USスチールの高炉の操業を長期にわたって維持すること、その約束には法的拘束力があることなどを強調する内容となっています。

書簡を公開した理由について日本製鉄は、これまで労働組合との間で約束してきた内容を組合の執行部が不正確な文書で公開していて、従業員に「直接、正しい内容を共有する」ためと説明しています。

また書簡では、労働組合のマッコール会長について、「これまでのところ、まったく交渉に応じておらず、日本製鉄が提示した提案を何一つ真剣に検討していない」と批判した上で、「組合の執行部が協議のテーブルに着くことを望んでいる」としています。

USスチールの本社があるペンシルベニア州はアメリカ大統領選の激戦州で、労働組合や地元住民らが買収に反対を表明していることから、労働者の支持を得たいハリス副大統領、トランプ前大統領が共に反対する姿勢を示すなど政治問題化しています。