チェルノブイリ原発電力停止 “放射性物質放出の恐れ”も
ウクライナの原子力発電所を運営する企業は9日、ロシア軍によって制圧されたチェルノブイリ原発で、電力の供給が停止したことを明らかにしました。
この状態が続くと、使用済み核燃料を冷却できなくなり、放射性物質が外部に放出される恐れがあると警告しています。
ウクライナ国営の「エネルゴアトム」によりますと、チェルノブイリ原発で電力の供給が停止しているということです。
原発はロシア軍によって占拠されていますが、電力を回復する作業ができず、この状態が続くと、貯蔵している使用済み核燃料を冷却できなくなり、放射性物質が外部に放出される恐れがあると警告しています。
ウクライナのクレバ外相によりますと、予備の発電機で48時間は電力を供給できるということですが、クレバ外相は設備を修理するため国際社会に対し、ロシア側に至急停戦を求めるよう、呼びかけています。
一方、タス通信によりますと、ロシア外務省のザハロワ報道官は、「ロシアはチェルノブイリ原発の状況をコントロールしている」と話しているということです。