中国「白紙運動」から2年 頻発する無差別襲撃事件は“不満爆発の結果だ”
厳しいゼロコロナ政策に反発した若者らが、中国各地で白い紙を掲げた抗議運動から2年です。この間、監視や統制が一層強まる中国では、閉塞感が広がる一方です。
2年前、中国では厳しい行動制限を課したゼロコロナ政策などへの不満から、若者らによる大規模デモ、いわゆる「白紙運動」が各地で発生する異例の事態となり、その後、警察による容赦ない弾圧が行われました。
2年経ったいまも警備体制が敷かれています。
当時、上海のデモに参加し、現在は海外に住む男性は、当局がいまでも中国に残る家族らを脅すなど、危険と隣り合わせだといいます。
上海のデモに参加・男性
「白紙運動は天安門事件以来、最大の抗議活動だ。私が母国に帰れば何年もの懲役刑になるので、もう帰れない」
男性は、いま中国各地で頻発する無差別襲撃事件について、白紙運動以降、政府が監視や言論統制を強めたことで、人々の不満が爆発した結果だとも話します。
上海のデモに参加・男性
「公益を欠き、自由がなくなり、ストレスが総合的に爆発したんだ」
白紙運動に参加し、警察から聴取を受けた女性も、「2年前と形を変えて不満が表面化したにすぎない」ともらすなど、国民のあいだに閉塞感が広がっています。