金総書記も笑顔 北朝鮮“偵察衛星”…「来月から任務始動」 打ち上げ成功と主張
北朝鮮メディアは、金正恩総書記立ち会いのもと、偵察衛星の打ち上げに成功した、とする写真を公開しました。さらに、打ちあげた偵察衛星について、来月1日から、公式に偵察任務を始めることを明らかにしました。
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(21日午後10時46分ごろ 日本テレビ報道フロア)
「Jアラートです。北朝鮮からミサイル、と書いてます」
打ち上げは、通告開始時間の午前0時よりも1時間以上前でした。
国際社会の裏をかいた“不意打ち”から一夜あけて――。
岸田首相(22日午前8時40分頃)
「おはようございます」
22日朝、国会では、偵察衛星の行方が話題に上りました。
鈴木財務相(衆院・予算委員会)
「(北の衛星)成功したんですか?」
岸田首相
「わからない。向こう(北朝鮮)は、成功と発表したらしい。でも、衛星軌道に投入されたと確認されているわけではない」
高市経済安保相
「何時間、寝られました?」
岸田首相
「寝られなかったよ。3時間ちょっと、4時間弱。だんだん頭が働かなくなって」
岸田首相も“寝不足”になりながら、詳細の確認に追われていました。
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そんななか、北朝鮮は間髪を入れずに、“偵察衛星”の打ち上げ成功をメディアを通じて明らかにしました。21日午後10時42分の打ち上げから約12分後には、衛星を地球の周回軌道に正確に進入させた、と主張しました(※朝鮮中央通信 22日)。
今回、公開された写真の中には、口を真一文字に結び、上空を見上げ…今年5月と8月の失敗を経て、“3度目の正直”とばかりに、打ち上げを見守る金正恩総書記の姿がありました。金総書記は、先月19日に、ロシアのラブロフ外相と会談して以降、姿を見せていませんでしたが、33日ぶりに、北朝鮮メディアで動静が伝えられたのです。
北朝鮮は今後、早い時期に、偵察衛星を追加で打ち上げる計画を明らかにしています。
北朝鮮メディアは先ほど、昨夜、打ち上げた偵察衛星について、来月1日から正式に偵察任務を始めることを明らかにしました。金総書記には、すでにグアムのアメリカ軍基地の衛星写真なども披露されたとしていて、今後メディアでも、こうした写真が公開されるのかが注目されます。