ミャンマー軍に拘束され複数の罪に問われているアウン・サン・スー・チー氏に対し、裁判所は2日、総選挙で不正をした罪で、新たに禁錮3年の判決を言い渡しました。刑期は合計で20年に上り、軍はスー・チー氏の政治生命を絶つ狙いがあるとみられます。

スー・チー氏は、去年2月のクーデターで軍に身柄を拘束されて以降、10件の有罪判決を受け、これまでにあわせて17年の禁錮刑が言い渡されています。

地元メディアによりますと、ミャンマー軍の統制下にある裁判所は、2日、スー・チー氏に対し、2020年の総選挙で不正をした罪で、新たに禁錮3年の判決を言い渡しました。

これにより刑期は合計で20年となります。

総選挙では、スー・チー氏が率いた国民民主連盟が圧勝していて、軍側は、クーデターに際し、有権者の重複などの不正があったと繰り返し主張していました。

スー・チー氏はいずれの裁判でも罪状を否認していますが、軍側は、有罪判決を積み重ね、スー・チー氏の政治生命を絶つ狙いがあるとみられます。