イスラエルとハマス、双方が譲歩の姿勢見せず
イスラエルとイスラム組織「ハマス」との人質解放や戦闘休止をめぐる交渉は双方が譲歩の姿勢を見せず、先行きの不透明さを増しています。
ロイター通信によりますと、エジプトのカイロでは5日も、ハマス側の代表団と交渉を仲介するエジプト、カタールとの詰めの協議が行われました。
この中でハマス側は、合意のためには戦闘の終結を明示することが必要との立場を改めて示したということで、ハマスの指導者・ハニヤ氏も「イスラエルの侵略を終わらせる包括的な停戦を熱望している」と強調しました。
一方、イスラエルのネタニヤフ首相は5日、戦闘の終結や軍の撤退は「受け入れられない」と改めて譲歩しない姿勢を示し、双方の溝は埋まっていません。
また、ガラント国防相はハマスが合意を目指す意思を示していないとして、「ラファやガザ地区全域での強力な軍事行動がとても近い将来に始まることを意味する」と警告しました。
関係者は「カイロでの協議は破綻寸前だ」と話しています。代表団は指導部に報告するため一度、現地を離れ、7日にカイロに戻るということです。
こうした中、アメリカCIA(=中央情報局)のバーンズ長官がカタールの首相と緊急の会談を行うとロイター通信が報じました。イスラエルとハマス双方に交渉を継続するよう「最大限の圧力」をかけるのが目的だということです。