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MLBで話題“トルピードバット”に迫る 使った選手は「合う選手もいるだろうが...」五十嵐亮太氏は「中距離ヒッターには向いているのかな」

2025年4月7日 9:55
MLBで話題“トルピードバット”に迫る 使った選手は「合う選手もいるだろうが...」五十嵐亮太氏は「中距離ヒッターには向いているのかな」
ヤンキースのチザム選手が持つバット(写真:Imagn/ロイター/アフロ)

メジャーリーグで話題となっているのが“トルピードバット”です。

通常のバットに比べて芯の部分が太く、先端に向かって細くなっている形状が魚雷に似ていることから、トルピードバットと呼ばれる新型バット。見た目は特殊ですが、バットの規格はメジャーの基準を満たしています。

3月30日にはこのバットを使ったヤンキース打線が大暴れ。試合開始から3球連続のホームランを放つなど、ここまで9戦で25本塁打とメジャー30球団トップを記録しています。

■通常のバットとの違いとは?

トルピードバットを製造するマルチ・スポーツのカート・エインズワースさんによると2023年のオフにヤンキースから「新しいデザインのバットを試したい」と連絡があったといい、昨季はすでにジャンカルロ・スタントン選手が使用。スタントン選手はポストシーズンで7本塁打の球団記録を樹立していました。

また通常のバットとの違いについては、「バットの芯を太くするのではなく、ヒッティングエリアを広めている。それぞれの打者に合ったバットになるよう、回転数、スイングスピード、打球角度、ボールが当たる頻度が最も高い部分を分析し、当たる部分を広くすることでミートの確率は高まる」と説明。

ヤンキースのアーロン・ブーン監督は「我々はベストを尽くしているだけ。あらゆる方法で強くなれるように様々なことを研究している。全てはメジャーの規定の範囲内だ」と語りました。

■「私には合わないだけかもしれないね」大谷の同僚も使用

さらにエインズワースさんは、「すでに我々のところにはビッグネームからもトルピードバットの依頼がきており、現在8球団に協力している」と明かします。

実際に去年25本塁打、67盗塁を記録したレッズのエリー・デラクルーズ選手は、このバットを使い始めたその日に1試合2本塁打を記録。

一方で大谷翔平選手の同僚マックス・マンシー選手は、トルピードバットで3打席凡退後、バットを戻してヒットを記録。「このバットは先の重量が軽減されている。バットの重量配分の慣れていないし、元々バットの先に重量がある方が好み。合う選手もいるだろうが、私には合わないだけかもしれないね」と振り返りました。

このバットについて日米通算906試合登板の野球解説者・五十嵐亮太さんは「(バットの)コントロールはしやすい。感覚では芯のつもりだけれど、つまりが多い人はトルピードバットが対応できる。つまり気味でもスタンドに持って行ける」と分析。「中距離ヒッターには向いているのかな。バッターによって合う合わないはあると思う」と話しました。

大谷選手はトルピードバットの使用について「今のバットに十分満足してますし、いいフィーリングは返ってきているので。今のところは継続して、今のバット使うんじゃないかなと思ってます」とコメント。

今後メジャーでトルピードバットがどのように使用されていくのか、注目です。

(4月5日放送 日本テレビ「Going! Sports&News」を再構成)
最終更新日:2025年4月7日 9:55
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