中国で空前のダイエットブーム 国民の半分が“肥満” スーパーに体重計設置も
いま中国で空前のダイエットブームが起きています。スーパーにも体重計が置かれるなど、国を挙げて取り組む様子を取材しました。
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長谷川裕記者(中国・北京、先月24日)
「北京で開かれているダイエットの展示会なんですが、たくさんの人が訪れています」
先週、中国・北京で開かれたダイエット商品の展示会。大盛況となっていました。
中でも注目されていたのは人がすっぽり入る箱形のマシン。
販売員
「熱で血流を改善することで、カロリーを消費させるんです」
このマシン、1台70万円以上しますが、購入を検討しているという女性は…
来場者
「健康のためです。ダイエットは絶対したい」
中国に訪れているダイエットブーム。その背景にあるのが、“肥満”の増加です。
中国政府によると、18歳以上の国民のうち「肥満」とその前段階にあたる「過体重」の人は、50%以上。このままだと2030年には70%に増加し、肥満による医療費が8兆5000億円を超えると予測されています。
5日から始まった中国の国会にあたる全人代でも。
中国 李強首相
「青少年の健康増進の普及と、健康支援への介入を強化する」
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ダイエットへの意識が高まる中で開かれた展示会。“すぐに痩せられる”とうたうエステマシンを体験する女性も。
来場者
「太っているから健康のために痩せたいです」
体験前と後のウエストの写真を見てみると…“くびれ”ができているように見えます。
体重は…
スタッフ
「2キロ落ちましたよ」
来場者
「2キロ落ちた? 満足しました」
ただ、体験後の体重測定は“トイレに行った後”というルールのためトイレの効果も大きそうです…。
中国では、日常生活の中で“肥満”を意識させる取り組みも。スーパーの片隅に置かれていたのは、体重計。利用客が乗ってみると…
「ピー」
光ったのは「肥満」の表示。別の人も…
「ピーッ」
肥満と表示された人
「仕事が忙しくてあまり気にしてなかったけど、スーパーでこれ(体重測定)をやることで意識はさせられますね」
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国民の健康を守れるか。国を挙げた取り組みは来年まで続くということです。