自転車のヘルメット着用が“努力義務”に…街の変化は?
2023年4月から改正道路交通法が施行され、自転車に乗る全ての人に対しヘルメット着用の努力義務が課されました。新たに始まったこの制度に街の人たちはどのように受け止めているのか? 小髙茉緒アナが取材しました。
2023年4月1日、小髙アナは都内の交差点付近で調査しました。約10分間程度のウォッチング中に通った自転車に乗る人は95人。その内、ヘルメットを着用していたのは3人だけでした。
ヘルメットを着用している人に話を聞くと。
ヘルメット着用している男性
「3月ぐらいからもう(かぶっている)義務化じゃないですけど、いずれどういう変化になってもいいように。」
一方、着用していない人は…
着用してない男性
「暑いから(かぶっていない)。蒸れるんです」
着用してない女性
「ヘルメットが今売ってないんですよね、欲しいのが。自分が」
これまで13歳未満が対象だったヘルメットの着用ルール。全ての人が対象になった背景にあるのは相次ぐ自転車の事故です。警察庁によると去年1年間だけでも自転車の事故で339人が命を落としていました。
また過去5年間の自転車事故で亡くなった人のうち、約6割が頭部に致命傷を負っていました。JA共済連の実験では、ヘルメットをつけていない場合の頭部への衝撃は約4倍という数値が出ています。さらに、ヘルメット着用時と比べて着用していない場合の致死率は約2.2倍高くなるなど、ヘルメットの必要性が重要視されています。
現在着用しないことでの罰則はありませんが、ヘルメットを購入する人は増えているといいます。
ワイズロード新橋 田渕喬介店長
「前々から多かったのもありますが、やはり今日になって電話で問い合わせいただいたりとか、実際に買いに来てる方とかも非常に多いですね。」
今年2月ごろから問い合わせが増え、3月の売れ行きは去年の約2倍に。こちらのお店では、初めて購入するという人も多いため、ヘルメットの正しい選び方やかぶり方をレクチャーしています。
ワイズロード新橋 田渕喬介店長
「やっぱりブカブカのものをかぶっていて、なんか収まりが悪いという状態ですと、ずれてしまってしっかり守れないこともある」
サイズ調整ができるタイプも多いので、実際にかぶってみることが大切です。かぶり方は、眉上までしっかりかぶり、あごひもを指2本分入る長さに調整するのがいいそうです。
ヘルメットを購入する人が増えている一方で、“服装に合わない”とデザインに懸念する声も。そうしたお悩みを解決できるかもしれないのが、まるで帽子のようなデザインのヘルメットです。
小髙茉緒アナ
「ここだけ見たらキャップですよね。でも(叩くと)固いですね。しっかり守られる」
デニムやパーカーなどのカジュアルな服装に合わせやすいキャップタイプのデザインをしています。
続いて、ツバが広めの上品なデザインのヘルメット。日差しが気になる季節でも安心です。
小髙茉緒アナ
「帽子と同じような感覚で使えるというのが、すごくいいところだなと思います。」
いざというとき、命を守ってくれるヘルメット。誰でも気軽に乗れる自転車だからこそ、一人一人の意識の改革が求められています。