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魚介消費量が過去最低に…なぜ? 高齢者も昼からカルビ みなさん魚食べてますか?

2024年6月17日 20:28
魚介消費量が過去最低に…なぜ? 高齢者も昼からカルビ みなさん魚食べてますか?

魚好きな人にとっては意外かもしれませんが、実はいま、日本での魚介類の消費量が過去最低となっています。なぜなのでしょうか。

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カルビが看板、東京・小平市の焼き肉店、ワンカルビ花小金井店。

──お味いかがですか?

お客さん(70代)
「最高や」

ランチタイムから肉を食べるパワフルな70代。

お客さん(70代)
「エネルギーの補充。パワーのもと」

食べ放題がウリのこの店では…

ワン・ダイニング 関東ブロック長 梅本龍太郎さん
「シニア層のお客さまも徐々に増えている」

“肉食シニア”が増える一方…

お客さん(60代)
「“お魚が週2回くらい”で、あとはお肉かな。肉食です、すごい」

お魚大国日本は、もはや過去のことなのでしょうか。

先週公表された「水産白書」によると、1人あたり魚介類の年間消費量は、2001年度の約40キロをピークに下がり続け、2011年度に肉類の消費量が逆転。

2022年度はピーク時の半分ほどの22キロにまで減少し、調査を始めた1960年以来“過去最低”となったのです。

ちなみにこの量をブリで例えると、ピーク時は1人年間で6本食べていたのが3本に減ったことに…(約40キロはブリ6本相当、22キロはブリ3本相当 つじ半日本橋本店による)

この結果について、東京・中央区の海鮮丼専門店は…

日本橋海鮮丼 つじ半 野口淳平店長
「(年間22キロは)ちょっと少ないですね。正直寂しいです」

ウニやイクラやカニなどをぜいたくに使った海鮮丼(ぜいたく丼 松 2200円)を提供するこちらのお店。

ランチライムはすぐ満席となりますが、お客さんの8割から9割が“インバウンド”。

日本人のお客さんも、普段の外食は…

お客さん(30代)
「(魚は)あんまり食べない。お肉が多くなる気がします」

外国人に魚が人気な一方、日本人に進む“魚離れ”。

   ◇

実際のところ、1週間に何日魚を食べているのか、東京・有楽町で100人に聞いてみました。

週1~2日 介護職(50代)
「週2回くらい。あんまり食べる機会がない。(家族は)お肉のほうがみんな喜びますね」

週1~2日 母(50代)
「最低でも1~2日は入れている」

──お魚好きですか?

週1~2日 小学4年生
「うん。さけは好き。栄養とかバランスとか」

食べない 学生(20代)
「月何日だったら食べるけど、週だったら食べないです。魚が高いのと、コスパが悪いっていうのもあるかも。スシロー(回転すし)に行くのが月に1回くらい。そのときに食べだめして、次までDHA我慢」

農林水産省の調査によると、魚介類をあまり購入しない理由は「肉類を家族が求めるから」が45.9%で最も多く、ほかに「価格が高い」「調理が面倒」など。

80代
「お魚屋さんが街にない」

──おいしいお魚が買えない

80代
「買えない。それが原因でこれ(週3日以上)が、これ(食べない)になっちゃった」

シニア層にも進む“魚離れ”。

──(消費量)過去最低

週3日以上 60代
「だってサクで泳いでいるって若い人は思っているでしょ」

──さすがにそれは!

結果、「週1~2日」が60人と最も多く、「食べない」と答えた人も12人にのぼりました。

そんな人たちに少しでも魚を食べてほしいと「しょうゆメーカー」が東京・新宿区に飲食店(FISH A WEEK 週一魚 四谷店)をオープンしました。

キッコーマン 事業開発部 茂木潤一部長
「週に1回か2回は魚を食べていただきたい。FISH A WEEK“週一魚”という名前に」

メニューはサバを使ったアジアンテイストなカレーや、カツオだしをきかせた和風なのにスパイシーなサワラの西京焼きなど。週1回は魚を食べてほしいと、調理法や味付けも工夫しています。

栄養豊富な魚、それだけに今回の結果は…

キッコーマン 事業開発部 茂木潤一部長
「健康面での影響が出ないか心配。おいしい魚を持続的に召し上がっていただくことが大事かと」

農水省は魚の消費を増やすには、健康面など魚介類のプラス面を情報発信することが必要だとしています。

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