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妊娠前の生理不順が妊娠うつと関連か

2022年2月1日 3:53

妊娠前の生理不順が、妊娠中のうつと関連がある可能性があることが東京大学などの研究で分かりました。妊娠前のケアが、妊娠中の精神的安定の向上につながる可能性があるとし、さらなる検討が期待されるということです。

この調査は、東京大学大学院医学系研究科精神保健学分野の西大輔准教授らのグループが、生理と妊娠うつについて、妊娠16週から20週の3473人を対象に調べたものです。

調査の結果、妊娠前の生理周期の変動の幅が6日よりも長く不規則な周期になっていた人と、6日以内の人を比べると、妊娠中のうつの度合いが1.4倍多くなり、うつの傾向が大きいことが分かりました。

一方、生理の1周期の長さが25日未満と短い、もしくは34日以上と長い傾向は、妊娠うつとの関連はみられなかったということです。

西准教授は、自分の生理周期をセルフチェックして、医療機関を受診することは、「妊娠前からのケアのひとつとして重要といえるのではないかと考える」と話しています。

また、自分の生理周期をチェックし、必要に応じて、「適切な睡眠・栄養・身体活動をとって心身の調子を整えること」などのケアをし、「自分が本調子ではないことに、まず気づくことも重要と考える」と述べました。心配なことがある場合は、「産婦人科の主治医の先生や助産師にまず気軽に相談するのが、多くの場合はよいのではないかと思う」としています。

妊娠前の生理周期の乱れは、妊娠前の精神的なストレスなどの影響を受けている可能性があるとし、今後は、妊娠を考えている女性に、妊娠前から研究に参加してもらうことで「妊娠前のストレスの程度や月経周期を測定し、妊娠期・産後まで追跡することができれば、さらに詳しいことが分かるのではないかと考えている」ということです。