“古いガラケー”再起動させるイベント開催 懐かしい写真、次々と…よみがえる“あの頃”
古い携帯電話、いわゆる“ガラケー”などを再起動させて、“思い出の写真”をよみがえらせるイベントが開かれました。復活した携帯から出てきた“あの頃の思い出”に、思わず笑顔があふれていました。
電源が入らなくなった古い“ガラケー”から取り出されていく、思い出の写真…。
「きました!きました!」
まるで、“タイムカプセル”──。懐かしい記憶がよみがえります。
携帯会社が開催した、古いケータイを無料で復活させ、中の写真を取り出し、プリントアウトまでしてくれるイベントです。(※「auおもいでケータイ再起動」:要予約)
再起動後に、リサイクルを促すのが目的の1つで、ほかの会社のケータイも対応してくれます。(※スマートフォンは対象外)
お客さん
「3台なんですけど…」
ただ、すべてのケータイが復活できるわけではないので、電源が入るか待つのも、緊張の瞬間です。
お客さん
「おー!!!」
20年ほど前に使っていた“ガラケー”から出てきたのは…
お客さん(50代)
「誰かの結婚式? 誰? 結婚式が、誰だかわからないって問題ですよね…」
誰だかわからない人の写真と…
お客さん(50代)
「あ! 私だ。これ撮った記憶がある。自分で入れたんですよ、文字を。ハワイに行ったときの…たぶん彼氏と」
その後、お別れする運命となる、当時の彼氏と行った旅行写真。
お客さん(50代)
「今でも仲いいので、全然。今度、笑い話に…『出てきたよ』と」
70代の夫婦も、電源が入らなくなっていた20年ほど前の“ガラケー”を持ち込みました。真っ先に見つけたのは、娘が特にかわいがっていたという愛犬の写真です。
夫婦(70代)
「ワンちゃんだ!」
「『てふてふ』っていうんですけど…死んじゃったね」
その娘は、結婚を機に家を出ましたが…
夫婦(70代)
「(愛犬が)亡くなるときは、偶然に家族がみんなそろっていて…」
「ああ、そうだったよね。一家そろっているところに、朝起きてきたら震えだしちゃって…全員帰ってくるのを待っていたように…。そこまで頑張って生きたのかなぁ…という気がしてね」
20年前の“ガラケー”を持ち込んだ女性。中には、たくさんの写真が並んでいました。
──めちゃくちゃ写真が入っていますね?
店員
「かわいい~」
そのほとんどが、今は23歳の一人息子が、まだ幼かった頃の写真です。
──これは何の時の写真?
1人息子(23)の母
「これ、保育園参観みたいだと思うんですよ。この時は、言うことよく聞きました」
──今は?
1人息子(23)の母
「今は…ははは」
そのあとに使っていた“ガラケー”にもやっぱり、少し成長した息子の写真ばかりが並んでいました。
1人息子(23)の母
「これは…なんか、ふざけてくれた」
「大きくなったなぁって。うれしいですよね、昔の子どもの写真みたら。おいしいご飯をつくってあげたい」
大事な人との“思い出”を取り戻しに、群馬から2時間かけて来た人もいました。
群馬から来た人(60代)
「子どもがちっちゃいときの写真が入っているので。一時、自分と離れて(暮らして)いまして」
家庭の事情で、小学校から高校まで離れて暮らさざるを得なかった、息子の写真です。
群馬から来た人(60代)
「ああ、電源入りました。たぶん20年ぶりになります」
たまに会えた時に撮りためていった、写真の数々。
──笑顔ですね?
群馬から来た人(60代)
「そうですね、なんか食べている。あ、誕生日だ…ケーキがあるんで、誕生日ですね」
そして、今は…
群馬から来た人(60代)
「大学卒業して、(群馬に)戻ってきて、一緒に暮らしているということですね」
──息子さんに見せますか?
群馬から来た人(60代)
「見せますね。“懐かしい”とは思ってくれると思うんですよ」
延べ1万6000人以上が参加している、このイベント。都内では、毎月、開催していく予定だということです。
(GINZA 456 Created by KDDI ※今月~12月まで毎月開催予定)