大雨被害からの復旧 由利本荘市では堤防の工事が進む 車の無償貸し出しもスタート
由利本荘市では、復旧に向けた動きが進んでいます。
大雨で決壊した石沢川と子吉川沿いの堤防を応急的に修理する工事は、来週月曜日までにすべて完了する見通しです。
また、車が水に浸かり、動かせなくなった人を対象に、車を無償で貸し出すサービスも始まりました。
佐々木勇憲 記者
「由利本荘市の鮎瀬地区です。先週の大雨で堤防が決壊したんですが、今はブロックで敷き詰められた状態になっています」
先月24日の大雨で、市内を流れる石沢川と子吉川は、堤防が決壊しました。
国と県は、決壊した部分に盛り土をして、ブロックを敷き詰める工事を24時間体制で進めていて、このうち、石沢川沿いの鮎瀬地区での工事が2日完了しました。
先週の大雨では、石沢川で合わせて6か所の堤防が決壊。
子吉川では1か所が決壊しました。
大量の水は、周辺の田畑にまで流れ込みました。
国と県によりますと、石沢川と子吉川沿いでの工事は、来週月曜日までにすべて完了する見通しです。
堤防の工事が進む一方、周辺は地面がえぐられ、青々とした田んぼにも広い範囲に土砂が流れ込んでいます。
由利本荘市では、農地や関連施設の被害がこれまでに少なくとも約100件確認されていて、被害の全容解明も急がれます。
先月24日からの記録的な大雨を受けて、日本カーシェアリング協会が、2日から乗用車と軽トラックを無償で貸し出しています。
車の貸し出しは、由利本荘市にある県の由利地域振興局で行われています。
1日時点で貸し出せる車は55台あるということです。
利用の予約も1日までに5件入っていて、2日は自家用車が水に浸かり動かせなくなった女性が車を借りに来ていました。
申し込みには、運転免許証のほか、被害の状況が分かる写真などが必要になります。
車の貸し出し期間は、11月30日まで。
乗用車は最長1か月間、軽トラックは最長3日間で、期間内は繰り返し借りることもできます。
日本カーシェアリング協会 吉澤武彦さん
「車が被災して本当に大変な思いをされている方々、後片付けに軽トラックとか貨物車両が必要な方々、たくさんいらっしゃると思いますので、そういう方々に少しでも応援できたらなと思っております」
車を利用するためには事前の予約が必要です。
電話番号050-5482-3677で受け付けているほか、日本カーシェアリング協会のホームページからも予約することができます。