理論に基づく“いじめ予防”を授業、主体的に行動できる力を育成 三重県
令和6年3月に教育の新しい指針として、「三重県教育ビジョン」を策定した三重県教育委員会。その基本施策のひとつに、いじめや暴力のない学び場づくりとして、子どもたちが自らいじめについて考え話し合い、主体的にいじめ防止に向けて行動できる力を育成する取り組みがあります。
その取り組みを軸に実施されているのが、今回の実証事業。昨年度も行われた取り組みで、今年は自他の立場や感じ方、考え方などの違いをおおむね理解できるようになるといわれている、「小学3年生」と「小学4年生」の児童を対象に行われます。
実証事業として、小学校では、“理論”に基づくいじめ予防につながる授業を展開。いじめをなくす行動につながる道徳性を身につけることはもちろん、いじめに至らない人との関わり方を学び、自己を見つめ、よりよい生き方を実践する力の育成を目指します。
「津市立安濃小学校」では、3年生の児童たちが参加。同校での実証事業は6月14日から実施されており、三重県によると児童たちは前向きな姿勢で授業に参加。大きな声でしっかりと意見を発言し、みんなで協力しながら考える様子がみられているそう。
同実証事業では、実施校の教員研修や保護者講演会も実施。三重県によると、教員研修では教員らが授業モデルの実践方法を体験、保護者講演会では“学校と家庭”の連携がいじめ予防へつながる考えを発信する予定だそう。
同事業の実施は両校ともに、令和7年2月28日(金)まで。三重県によると、検証結果は県内の小中学校に展開され、各校の教員たちの“いじめ予防”への取り組みに役立てられるそう。