“整備期間6年”ついに繋がった約2.9㎞区間の歩道!少し広めの歩道幅で安全対策、継続的な点検で生まれ変わった「通学路」 三重・亀山市

子どもたちが登下校に使用する「通学路」。三重県亀山市では、亀山中学校の通学路が“ある変化”を遂げていました。
歩道整備で安全対策!約2.9㎞区間が歩道でつながる
国土交通省が掲げている、通学路の交通安全の確保に向けた継続的な取り組み「通学路交通安全プログラム」。全国の自治体では、同プログラムに沿って、教育委員会や学校、道路関係者など関係者たちによって、通学路の合同点検や対策の検討などが行われています。
三重県亀山市でも、「亀山市通学路交通安全プログラム」に基づき、教育委員会、市道路管理者、県道路管理者、亀山警察署と合同で、市内全ての小学校の通学路を対象に合同点検など実施。改善等が必要となる箇所については、安全対策を図り、対策効果の把握などを行ってきました。
そんな同市で2019年度から整備が進められてきたのが、亀山市羽若町地内における、一般県道亀山停車場石水渓線の歩道整備。三重県によると、この道は亀山中学校の“通学路”としても利用されていた道でしたが、歩道が未整備という点から、歩行者の安全確保が課題となっていたといいます。
一般県道亀山停車場石水渓線では、2019年度から2024年度まで、歩道を180メートル延長する工事を実施。約6年におよぶ事業期間を経て、今年2月21日、歩道の整備が完成しました。
三重県によると、今回の整備によって、御幸橋の北側交差点からアイリス町北出口までの約2.9㎞区間が1本の歩道でつながり、学生や歩行者などの通行の安全性が向上したといいます。
下の写真が、整備前の道の様子。歩道がなく、歩行者の安全確保が難しい状況となっています。
下の写真が、整備後の道の様子。道路の西側に幅2.5メートルの歩道が設けられ、歩行者が歩きやすい環境となりました。
担当者によると、歩道の幅は、自転車通学の子どもたちも通学路として利用することから、通常より少し広めに整備。利用環境を考慮した工夫も施されていました。
事業着手から設計、測量、取り壊しなど様々な工程を経たことで、約6年の事業期間が要された今回の事業。作業工程が多かったことから、担当者曰く「通常より少し長くかかった」という事業期間ですが、約2.9㎞区間が一本の歩道でつながったことで、この道を通学路として利用する子どもたちの、“安心”と“安全”につながる道路環境をつくることができました。
担当者によると、保護者や地域の人々から整備の希望を寄せられる道はまだまだ多く、今後もさまざまな整備事業を進めていくといいます。
登下校中の子どもたちの安全を確保するため、各自治体で継続的に行われている通学路の合同点検。新学期に向けて各家庭でさまざまな準備が行われている頃、亀山市では子どもたちの安全を守るため、“通学路の安全対策”が粛々と進められていました。